WDR, KiRaKa Klicker, Kindernachrichten auf Deutsch und Französisch (25.07.2021):読解と解説

はじめに

みなさん、はじめまして。この度ブログを開設することにしました。筆者は現在ドイツ語とフランス語を同時学習しており、ドイツ語とフランス語の二言語が話されているスイスやルクセンブルクなどの地域で留学する計画を立てています。

 

ちなみに、筆者の現在の学習段階は次の通りです。

  • ドイツ語:6年目、Goethe-Zertifikat B2、独検準1級
  • フランス語:5年目、仏検2級

 

しかし、複数言語の同時学習というのはなかなか大変で、かなりの労力とタイムマネジメントが要求され、つい忙しいからと言い訳してサボってしまいがちです。そこで、今回心機一転、本腰を入れて両言語を本格的に習得しようと、こちらのブログで私の学習記録のようなものをつけたいと考えました。また、そのために「誰かに見られている」といった状況に身を置くことができるブログという手段が有効であると考えました。

 

もちろん私もただの学習者にすぎず、言語を教育するレベルにもそのような立場にもありませんが、もし本ブログが現在ドイツ語とフランス語を同時学習している人、どちらかを既習済みでもう一方に興味がある人、あるいはどちらもまだ未習であるが同時学習に関心がある方といった方々に対して、何かしら学習のヒントや動機付けを与えることができたら何より幸いです。

 

さらに私のささやかな夢を語らせていただくならば、最終的にはこちらのブログが独仏同時学習者というなかなか少ない人たちに向けたプラットフォーム的な役割を担うものになっていくと最高だなとも考えています。

 

ドイツ語とフランス語はそれぞれ文学・哲学・社会学などの分野で絶大な影響力を持ち、両言語をともに学習することは今日の我々の精神や感性を探求するうえで欠かせません。またそればかりでなく、両言語は英語とならび欧州連合の主要な言語となっており、ヨーロッパで生活をしたり働くうえでも二つの言語を操ることができれば実利的二も大きなアドバンテージとなります。ぜひ興味のある方は「欲張って」同時に学習してしまいましょう。

 

教材について

それでは具体的に何をするかですが、当分の間はWestdeutsche Rundfunk Köln (WDR)内のコンテンツであるこちら、KiRaKa-Klicker auf Deutsch und Französisch - Klicker - Nachrichten für Kinder - Nachrichten - Kinderを取り上げたいと思います。ここでは子供向けの簡単なニュースをドイツ語とフランス語の両言語で平易に説明されているのですが、こちらが非常に魅力的なのは私が思うに次の点です。

 

  1. 毎週更新のためアクチュアルな語彙を学ぶことができること*1
  2. ある程度平易なドイツ語とフランス語であること
  3. 音声とテクストつきであるため、ディクテーションからシャドイングなど、さまざまな学習方法で活用することができること

 

一通り、記事を引用しながら語彙や読解の解説し、さらに両言語を同時に比較してみることでどういったことが学べるのかといった点について述べていこうと思います。

 

※繰り返しですが、筆者は一学習者であくまで個人的な学習メモとして公開していますので、ミスなどはご容赦いただきたいです(なお、ご指摘いただけると幸いです)。また、訳文もドイツ語とフランス語を総合的に勘定したものとなりますので、必ずしも逐語的なものにはなっておりません。

 

※毎週更新のため、土曜日になると前週までのものは削除されてしまいます。音声ファイルはこちらのリンクから、該当の日付を探してもらえば(期限つきかどうかわからないのですが)聴くことができます。

Klicker: Nachrichten für Kinder auf Deutsch und Französisch vom 25.07.21 | ARD Audiothek

ぜひ、最初にテクスト抜きで音声だけ聞いてみてどのくらい理解できるのかチャレンジしてみてください。余裕のある人はディクテーションをしましょう。ドイツ語は名詞や形容詞の格語尾をきちんと聞き取れているか、フランス語はリエゾンやエリジオンをしっかりと聞き取れるかが重要になってきます。

 

それではさっそくみていきましょう。

 

7月25日のニュース

 

①洪水の被害者への支援

日本でも大雨の影響で熱海の土砂崩れなどが生じたことが話題になっていたのと同じころかそれより後にドイツを含むヨーロッパでも大雨による増水と氾濫が起きたニュースが入ってきました。最初のニュースはこの災害に対する支援に対して、とくにラジオ局自身がどのように取り組んでいるかについてです。

(DE) Hilfe für Hochwasseropfer

(00:13)

Es wird lange Zeit dauern und viel Geld kosten, um die vom Hochwasser betroffenen Orte*2 wieder aufzubauen. Die ARD-Sender, wie zum Beispiel der Saarländische Rundfunk und der Westdeutsche Rundfunk, rufen zu Spenden auf. Gemeinsam mit der „Aktion Deutschland hilft“ hatten die Sender am Freitag einen Benefiz-Tag gemacht. Da drehte sich alles um die Geschichten von Betroffenen und Helferinnen und Helfern. Abends gab es eine Sendung im Ersten*3, bei der auch Künstlerinnen und Künstler aufgetreten sind. Zum Beispiel Sarah Connor, Max Giesinger und Yvonne Catterfeld.

 

betroffen (過去分詞) ←Akk. betreffen()~4を襲う、動揺させる
Hochwasser(-)()洪水、氾濫
Sender(-)()放送局*4
Rundfunk()ラジオ、ラジオ放送
Akk. zu Dat. auf|rufen()~4に対して~3(募金・ストなど)を呼びかける*5
Spende(n)()寄付、寄付金
Benefiz(e)()チャリティー興行
sich4 um Akk. drehen()(話題などが)~4をめぐって行われる
auf|treten( sein)(舞台などに)登場する

 

(FR) Aide aux victimes des inondations

(00:53)

Il faudra beaucoup de temps et d'argent pour reconstruire les lieux touchés par les͜ inondations. Les chaînes de l'ARD, comme le Saarländischer Rundfunk et le Westdeutscher Rundfunk, lancent un͜ appel aux dons. En collaboration avec "Aktion Deutschland hilft", les chaînes ont͜ organisé une journée de don vendredi. On͜ y͜ a montré les͜ histoires des personnes touchées et de celles qui les͜ aident. Le soir, il͜ y͜ avait͜ une émission sur la première chaîne où des͜ artistes se sont͜ également produits comme par exemple Sarah Connor, Max Giesinger et Yvonne Catterfeld.

toucher qc.()(影響・被害が)~に及ぶ、~に打撃を与える、~を動揺させる
inondation()洪水、氾濫
chaîne()チェーン
lancer qc.()(キャンペーンなどを)開始する
appel()訴え、呼びかけ
don()寄付、寄付金
émission()放送
se produire()出演する
 
和訳を表示する
洪水によって襲われた地域を再建するためには長い期間と多大な費用がかかるでしょう。ARD(ドイツ連邦ラジオ局共同事業)に属している放送局、例えばザールラントラジオや西ドイツラジオは、寄付の呼びかけを行っています。それらの局は"Aktion Deutschland hilft"というキャンペーンと共同で、金曜日にチャリティーデーを行いました。そこでは被害者たちと支援者たちのストーリーが取り上げられました。夜の1チャンネルの放送ではアーティストたちも登場し、例えば、Sarah ConnorやMax Giesinger、Yvonne Catterfeldといった面々が揃いました。(筆者訳)

 

比較した際の気づき:

  • betreffenとtoucherはともに「~と関係する」と「~を襲う、動揺させる」を意味する多義語です。

「~と関係する」の意味:

 Es betrifft mich nicht. / Ça ne me touche pas.

「それは私には関係がない」

 

「~を襲う、動揺させる」の意味:

Das Land ist von der Rezession betroffen. / Le pays est touché par la récession.

「その国は不景気に襲われた(不景気の影響を受けた)。」

 

  • 「洪水」を意味するHochwasserとinondationでは、どちらにおいても単数形も複数形も可能ですが、本文中(あるいはその他の洪水関連のニュースをみても気づくことですが)Hochwasserでは単数形がとられやすく、inondationでは複数形がとられやすいという違いがあることに気づきます。

 

東京オリンピック開幕

次はオリンピック関連のニュースです。日本ではかなり賛否両論分かれる問題かと思いますが、遠く離れな土地のことだからか、あるいは子ども向けニュースだからなのかわかりませんが、かなりニュートラルな内容になっています。

(DE) Start der Olympischen Spiele in Tokio

(01:34)

Mit einem Jahr Verspätung sind am Freitag in Tokio die Olympischen Sommerspiele losgegangen. Sie sind aber anders als gewohnt: Wegen der Corona-Pandemie gibt es dieses Jahr kaum Publikum bei den Wettbewerben. Die Sportlerinnen und Sportler freuen sich aber trotzdem. Sie treten bis zum achten August gegeneinander an und versuchen eine Medaille zu gewinnen. Dieses Mal sind fünf neue Sportarten dabei, unter anderem Surfen und Sportklettern. Auch Saarländerinnen und Saarländer sind am Start. Sie treten unter anderem im Ringen, Badminton, Schwimmen und Tischtennis an.

 
Verspätung(en)()遅れ
los|gehen( sein)(催し物が)始まる
als gewohnt いつものように、普段通りに
Publikum()観客
Wettbewerb(e)()競技
gegen Akk. an|treten( sein)~4と対戦する
Medaille(n)*6)メダル
Sportart(en)()スポーツ種目
Klettern()クライミング ←klettern( sein)よじ登る
Ringen(レスリン
Tischtennis()卓球

 

(FR) Début des Jeux olympiques à Tokyo

(02:08)

Avec un͜ an de retard, les Jeux͜ olympiques d'été ont débuté vendredi à Tokyo. Mais͜ ils ne sont pas comme d'habitude : à cause de la pandémie du de la*7 Covid, il n'y͜ a presque pas de public aux compétitions cette͜ année. Toutefois, les͜ athlètes sont quand même contents. Ils vont s'affronter jusqu'au 8 août et tenter de gagner une médaille. Cette fois, il͜ y͜ a cinq nouveaux sports, notamment, le surf et l'escalade sportive. Des Sarrois et des Sarroises sont͜ également au départ. Ils participent, entre autres, aux compétitions de lutte, de badminton, de natation et de tennis de table.

 
retard()遅れ
débuter()スタートする
comme d'habitude いつものように、普段通りに
public*8)観客
toutefois()しかしながら
quand même*9 それでも、やはり
s'affronter()(互いに)対戦する
médaille()メダル
notamment()とりわけ
escalade()クライミング
Sarrois(e) ザールラント人
lutte(レスリン
natation()競泳

 

和訳を表示する
一年の延期を経て金曜日に東京で夏季オリンピック大会が始まりました。しかし例年とは違っています。コロナ禍のため、競技にはほとんど観客がいません。ですが、選手たちはそれでも嬉しく思っています。彼らは8月8日まで対戦しあい、メダルを獲得しようとします。今回は新種目が五つあり、とりわけスポーツとボルダリングがあるのが注目されます。ザールラント出身者も位置についています。彼らはとくにレスリング、バドミントン、競泳、卓球に参加します。(筆者訳)

 

比較した際の気づき:

  • ドイツ語で「東京」はTokyoでもよいのですが、Tokioと書くことがあります*10。フランス語ではシンプルにTokyoでいいので便利ですね。

 

  • ドイツ語で「メダル」を意味するMedailleはフランス語のmédailleに由来するため形は似ていますが、ドイツ語では[メダーリエ]のような不規則な発言になっています。*11

 

  • 「オリンピック(大会)」は大文字化するところとしないところの癖が両言語によって異なります。ドイツ語のdie Olympischen Spieleの形容詞olympischはその他の地名や国名に由来する形容詞(例えばjapanisch)と同様に本来は大文字にしませんが、Deutscher Bundestag「ドイツ連邦議会」のような固有名詞の際の例外的なパターンとして大文字化しています。一方フランス語のles Jeux olympiquesは対照的にjeu(x)の部分が大文字化するものの、形容詞の部分は小文字のままです。形容詞付きの固有名詞の表記方法は要チェックですね。

 

  • 「ザールラント人」を意味する単語はドイツ語ではSaarländer(in)だが、フランス語でSarrois(e)となるのは、ザールラントという地名自体がフランス語でSarre()となり、そこから派生した形容詞だからです。このように、独仏間でそれぞれの地名を現地語の呼び方とは異なる仕方で呼ぶ例は多くあり、とくにフランス語がドイツの地名に対してそのような仕方で呼ぶ場合の方が多です。この点は掘り下げると奥が深いので、別記事でまた改めて取り上げたいと思います。

 

③気候変動はドイツにどのような変化をもたらすのか

こちらも広く言えば洪水関連のニュースになりますが、今回の件を含めて長期的な気候変動の観点から述べたものになります。ヨーロッパの知人と話すと、今回の洪水の件が、人間の自然破壊にともなう気候変動と結びつけて考えられていて、なんとかしなくてはいけないというムードになっているのですが、こちらのニュースもそうした内容のものになっています。環境先進国らしい考えかたをうかがうことができるかもしれません。

(DE) Wie der Klimawandel Deutschland verändert

(02:50)

In Zukunft wird es wohl häufiger zu Unwetterkatastrophen in Deutschland kommen. Forscherinnen und Forscher sagen, dass das Risiko für Überschwemmungen in den nächsten Jahrzehnten steigt. Gleichzeitig wird es häufiger sehr trockene und sehr heiße Sommermonate geben. Auch Wasser wird*12 knapper. Daher muss sich die Landwirtschaft umstellen, weil die Böden nicht mehr so oft bewässert werden können. Noch können wir etwas dafür tun, dass sich das Klima nicht so stark verändert, sagen auch viele Politikerinnen und Politiker.

 
wohl()おそらく
häufig()頻繁に
Unwetter(-)(悪天候、暴風雨
Es kommt zu Dat. (事態が)~3になる
Risiko(s/-en)()リスク
Überschwemmung(en)()河川の氾濫
gleichzeitig()同時に
knapp()乏しい
Landwirtschaft(en)()農業
sich4 um|stellen()切り替わる
Boden(¨)()土地
Akk. bewässern()~4に水を引く、~4を灌漑する
Klima()気候

 

(FR) Comment le changement climatique transforme l'Allemagne

(03:20)

À l'avenir, les catastrophes climatiques graves vont sans doute se produire plus fréquemment en Allemagne. Les chercheurs affirment que le risque d'inondation va augmenter au cours des prochaines décennies. En même temps, les mois d'été très secs et très chauds seront plus fréquents. L'eau va également se raréfier. L'agriculture devra donc s'adapter car les sols ne pourront plus͜ être irrigués aussi souvent. De nombreux politiciens estiment que nous pouvons͜ encore faire quelque chose pour empêcher que le climat ne*13 change autant.

 
avenir()将来
sans doute おそらく*14
se produire*15)生じる
risque()リスク
augmenter()(数量・程度が)増大する
au cours de qc ~の間で、~の途中で
décennie()10年間
en même temps 同時に
se raréfier()まれになる、減少する
agriculture()農業
irriguer qc.()~を灌漑する
empêcher que 接続法*16 ~することを妨げる
autant()それほど

 

和訳を表示する
将来、ドイツにおいて気候による大災害はおそらくより頻繁に起こるだろうと考えられます。研究者が主張するところによれば、洪水のリスクは今後数十年間で上昇します。同時に、夏の数か月がとても乾燥して暑くなることもより頻繁になるだろうと考えられます。水も足りなくなります。そのため、農業は変化せざるをえません。なぜなら、もはやこれまでのような頻度では土地に水が入っていくことができないからです。気候がそれほどまでに急激に変化することを妨げるための手立てはまだ私たちに残されていると多くの政治家が語っています。(筆者訳)

 

比較した際の気づき:

  • augumenterの用法とsteigenの用法が注意すべきものであることがわかります。augmenterは他動詞「~を増やす」の意味でも自動詞「~増える」の意味でも使えますが、ドイツ語本文で使われているsteigenはもっぱら自動詞の意味で用いられ、他動詞ではsteigernという別の動詞を使います*17

 

  • ドイツ語とフランス語でかなり表現が違う箇所としては、最後の文が挙げられます。

 

Noch können wir etwas dafür tun, dass sich das Klima nicht so stark verändert, sagen auch viele Politikerinnen und Politiker.

ドイツ語の表現では「私たちは何かすることができる(wir können etwas tun)」という文が基本的な枠組みになっていて、なんのためなのかという部分dafür (←für das)「~のために」と対応するdass以下に「気候がそれほど変化しないこと」と述べられています。そして最後に「~と多くの政治家たちが言っている」と倒置するように添えられています。

 

De nombreux politiciens estiment que nous pouvons͜ encore faire quelque chose pour empêcher que le climat ne change autant.

それに対してフランス語では最初に「たくさんの政治家たちは~と言っている」という形を示しておいて、que以下にその内容を述べています。そして、その内容もドイツ語版とは異なり、気候変動をempêcher「妨げる」 するためにまだ何かしらのことをすることができるといったようなより具体的な動詞が用いられています。

 

ドイツのラジオ局なので、ドイツ語からフランス語に訳すと思われますが、その過程でこのような変化が加えられていると考えられます。おそらくドイツ語を直訳するとフランス語ではなんとなくすわりが悪くなるのでしょうが、どうしてなのかは私はまだ勉強不足で説明できません。申し訳ありません。

 

④賢いオウム

子ども向けなので、動物関連のほっこりする話題も多いのがこのニュースの特徴でもあります。最後のニュースは、日本でも一部話題になっていましたが、ゴミ箱を器用に開けるオーストラリアのオウムについてです。ただたんに器用なだけでなく、動物の生態学上も重要な発見であることを伝えています。ちなみに「オウム」といっていますが、Kakadustとcacatoèsは特定の種の名前で正確には「キバタン」を意味します。より一般的に「オウム」というならドイツ語でPapagei(en)(男弱)、フランス語でperroquet()となります。

(DE) Schlaue Kakadus

(03:57)

Tonne auf, Schnabel rein: in Australien öffnen immer mehr Kakadus Mülltonnen, um an Essensreste heranzukommen. In der Vergangenheit war das nur selten beobachtet worden*18. Jetzt schon an viel mehr Orten. Dort, wo viele Kakadus leben, verbreitet sich dieses Verhalten. Daher geht ein Forschungsteam davon aus, dass die Kakadus voneinander lernen. Sie nehmen dabei ihren Schnabel und ihre kräftigen Füße zu Hilfe. Allerdings können offenbar nur rund zehn Prozent der Kakadus die Tonnen selber öffnen. Die anderen schauen zu und warten ab. 

 

Tonne(n)()ゴミ箱
Schnabel(¨)()くちばし
an Akk. heran|kommen( sein)~4に手が届く
sich4 verbreiten()広まる
Verhalten()ふるまい、態度、(動物の)行動
von Dat. aus|gehen( sein)~3という前提から出発する
kräftig()たくましい
allerdings()ただし、もっとも
offenbar()明らかに~らしい、どうやら~のようだ
Akk. zu Hilfe nehmen を利用する
rund()およそ、だいたい
Dat. zu|schauen*19)~3の様子をわきから眺める
Akk. ab|warten*20)~4の到来・終了を(辛抱強く)待つ

 

(FR) Cacatoès intelligents

(04:32)

Ouvrir la poubelle, rentrer le bec : en Australie, de plus͜ en plus de cacatoès ouvrent les poubelles pour récupérer des restes de nourriture. Dans le passé, cela était rarement observé. Maintenant, cela se produit dans beaucoup plus d'endroits. Là où vivent de nombreux cacatoès, ce comportement se répand. Par conséquent, une équipe de recherche suppose que les cacatoès apprennent les͜ uns des͜ autres. Ils͜ utilisent leurs becs et leurs pieds puissants pour s'aider. Pourtant, seulement environ dix pour cent des cacatoès peuvent apparemment ouvrir les poubelles eux-mêmes. Les͜ autres regardent et attendent.

 
poubelle()ゴミ箱
bec*21)くちばし
récupérer qc.()~を回収する
là où ... ~の場所に
comportment()ふるまい、行動、態度
se répandre()広まる
apparemment()みたところは

 

和訳を表示する
ゴミ箱を開け、くちばしを入れるーーオーストラリアではますますたくさんのオウム(キバタン)が食べ残しを手に入れるために大型ゴミ箱を開けています。過去ではこのようなことはほんのわずかにしか観察されたことがありませんでしたが、今ではもっと多くの場所で生じています。多くのオウムが住んでいるところでこのような行動が広まっています。したがって、研究チームはオウムがお互いに学習しあっているという前提で研究を進めています。その際オウムたちはくちばしとたくましい脚を用います。もっとも、およそ10パーセントのオウムしかゴミ箱を自分自身で開けることはできません。他のオウムはじっと眺めて、開くのを待ちます。(筆者訳)
 
比較した際の気づき:
  • アメリカやヨーロッパの住宅街で道沿いにおいてある大きなゴミ箱があるのをイメージできる人は多いと思います。ドイツ語ではTonne、フランス語ではpoubelleと全然異なる単語ですが、実は「大樽、ドラム缶」の意味ではフランス語にもtonneというドイツ語とほぼ同じ単語があります。なぜpoubelleと呼ぶかというと、ゴミ箱設置を義務づけた当時のセーヌ県知事Poubelleの名前からとられているからです(有名な話かもしれませんが…)。
 

 

おわりに

 いかがでしょうか。こちらのニュースサイトの学習が非常に効果的で魅力的なものであることをお伝えできたら幸いです。これからもあくまで私の学習メモとしてこちらで毎週同じように取り組んでみたいと思います。もし学習のお役にたてていただけるなら幸いです。自分でもどのようなレベルの人向けに書けばいいのかいまいちわからず、どの程度まで詳しく書けばいいのかまだ要領を得ておらず読みづらいかもしれません。アドバイスや独仏比較の点でほかにも気が付いた点がある方はコメント欄で教えてください。

*1:さらに子供向けニュースという特性上、時事問題だけでなく、例えば動物や植物、季節の行事といったテーマも取り扱われるため、普段は注意を向けることがない「意外と知らない単語」も学ぶことができる点も魅力です。

*2:過去分詞を基にした冠飾句。"die Orte, die vom Hochwasser betroffen wurden"と言い換え可能

*3:erstは序数のほかには形容詞や副詞でつかうことが多いが、ここではder Ersteと名詞化したもので、文脈的にはder erste (Kanal)が省略された形であると考えられる。

*4:「放送」はSendung(

*5:本文では4格が省かれた形

*6:発音注意

*7:Covidは女性名詞ですが、ここではテキスト上も音声上も男性名詞と混同されていると思われます。

*8:形容詞「公的な」では、女性名詞を修飾する際publiqueになる

*9:tout de mêmeも同義

*10:ちなみにロック・バンドのTokio Hotel がドイツ出身であることをご存知の方にとっては馴染みやすいかもしれません。

*11:ちなみにメダルの色を金・銀・銅と指定する場合、ドイツ語ならgoldene Medaille, silberne Medaille, bronzene Medaille、フランス語ならmédaille d'or, médaille d'argent, médaille de bronzeです。ドイツ語は英語が分かれば簡単ですが、フランス語では形容詞を用いない表現であることから、例えばargentが「お金」と「銀」を意味する多義語であることがわかりますし、goldenに相当する「金色の」を意味する形容詞としてdoré(e)があることに注意を向けることができて面白いです。

*12:この前の二つのwirdと用法の違いを見逃さないように注意

*13:虚辞のne

*14:字義的に考えると「疑いなく」といったように、確信のある推測の表現のように思われがちですが、実際には確信の度合いは日本語で「おそらく」というのと同じくらいです。ただし、sans acune douteといえば「疑いなく」の意味になるので注意です。

*15:①のニュースででてきた「(俳優が)登場する、出演する」の別の語義ですが、こちらのほうがより一般的です。

*16:empêcher A de 不定詞という不定詞を使った表現もできる。

*17:ちなみにsteigenは不規則動詞、steigernは規則動詞

*18:受動態の過去完了というやや複雑な形

*19:本文では三格を伴わない形

*20:本文では目的語省略

*21:発音注意